[お部屋2] 明智小衣 : 「ッはぁああ~~~…………」
部屋を開けてやると、なんだか『和』って感じの光景が目に飛び込んできて
これまた『和』といった感じの……畳? の香しい匂いが鼻孔に触れる。

[お部屋2] 明智小衣 : くぅううう、悔しいけど疲れたぁああ……。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「これで足を延ばして休めるってもんだな。まあ私の足はずっとノビてるが」
「その小さい体じゃあやっぱり無理だったろ?小衣」

[お部屋2] 明智小衣 : 「無理だったら、ここまで来れてないわよ……! はぁあ~~~……」
なんとか部屋まで入れてやって、しっかりと扉がロックしたのを確認しつつ
そのまま部屋の中心で仰向けになる。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「まあご苦労さんだな。ありがとよ」
手押しで二人分のお茶を入れてテーブルの上に置く

[お部屋2] 明智小衣 : 「んっ、ありがと……」
礼を言いながら、私はそのままがぱっと口を開いてお茶を流し込むように、

[お部屋2] 明智小衣 : 「って、あちぃいいいいい~~~!!!」

[お部屋2] 明智小衣 : 「し、死ぬかと思った……!」

[お部屋2] 明智小衣 : 別に火傷するほどでもないけれど、疲れてたからあまり頭の回らない自分には、ちょっと熱いぐらいでもかなりおどろいた。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「犬じゃないんだから冷ましてから飲めよ」
そういってふうふうと息を吹きかけて冷ましてやる

[お部屋2] 明智小衣 : 「あ、あー……ありがとっ」

[お部屋2] 明智小衣 : そう、ぼそっと呟きながら、なぜか自分ではやらずに

[お部屋2] 明智小衣 : 八重垣が息を吹きかけ終わるのをじっと見つめていた。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「ん?そんなに喉が渇いてたか」
「……餌を待ちきれない犬じゃあるまいし、そんなに見るなよ」

[お部屋2] 明智小衣 : 「は、はぁ!? 犬、犬って、小衣は国家の犬じゃないわよぉ~! 確かに警察だけど」

[お部屋2] 明智小衣 : 「…………」
上手いことを言えなくて、ちょっと自分に冷める。

[お部屋2] 明智小衣 : 「はぁぁぁ……たまってるのかしらね、今日じゃなくって、日ごろの疲れぇ……」

[お部屋2] 八重垣えりか : 「人の肩揉む前に自分の肩揉んだ方がいいな、ほらよ」
小衣のまえに湯呑を置く

[お部屋2] 明智小衣 : 「んっ、あ、ありがとっ……」
今度はゆっくりと、ズズッと空気もまきこんで一緒に飲む。小衣は猫舌じゃないもん。

[お部屋2] 明智小衣 : 「…………まったく、ほんとう私がいなければこの部屋でずっと本に耽ってるどころか、玄関で立ち往生だったわよねぇアンタ……」

[お部屋2] 明智小衣 : まっ、ほかの奴らも優しいんだから、私より先に見つけたんなら友達として気を利かせてやってただろうけど。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「義理が廃ればこの世は闇夜。ああやって困ってりゃお前みたいなお人よしが助けてくれたさ」
お茶を飲むさまを眺めつつ

[お部屋2] 明智小衣 : 「ふんっ、だってわたしは警察だし………………」
こちらを眺めてるのに気づくと、なぜかそっぽを向いたりすることもせず

[お部屋2] 明智小衣 : 八重垣の瞳を逆にのぞき込むかのように

[お部屋2] 明智小衣 : じぃーっと……

[お部屋2] 明智小衣 : 「……じ~~~」

[お部屋2] 八重垣えりか : 「なっ……なんだ?私の分はやらないぞ!」
その圧に負けて視線をそらしてしまう

[お部屋2] 明智小衣 : 「あっ、ばっ、なんで同じものを飲んでるのに、あんたの分まで……」
あっ、でもちょっとだけ欲しいかも。

[お部屋2] 明智小衣 : ……。

[お部屋2] 明智小衣 : なんでほしいなんて思ったのわたし!? バカじゃないの!?

[お部屋2] 明智小衣 : あー、本当、頭回ってないのかしらね。ミルキィホームズのやつらに振り回されっぱなしだったからなぁ……。

[お部屋2] 八重垣えりか : ならなんでそんなもの欲しそうな顔を……と言ってしまえばもしかすると返ってくるかもしれない答えが怖い

[お部屋2] 明智小衣 : 「はあっ」
ふと、流れた静寂。わたしはその静寂が何故かもどかしくて、ため息で掻き消す。

[お部屋2] 明智小衣 : 「……ところであんた、いつもどんな本読んでるの?」

[お部屋2] 明智小衣 : 「このハーバード大を飛び級で卒業したわたしにもわかるようなのだと、いいんだけれど」

[お部屋2] 明智小衣 : と、いつもの調子を無理やり装いつつ。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「どんなジャンルでも、さ。いわゆる雑食の書痴ってやつだ」
「本と映像両方とも好きなのはハードボイルドものだがね」
自分の得意分野の話に変わり、安心して口数が多くなる

[お部屋2] 明智小衣 : 「ハードボイルド? ハードボイルドといえば探偵……探偵といえばあいつらミルキィホームズ……! きぃいいい……ふうっ」
なんだかあいつらに怒る気力も沸かないし、八重垣を茶化すのもなんだか申し訳なくなる。いやなんで申し訳なくなる? この小衣が?

[お部屋2] 明智小衣 : 「……ちょっとだけ、見せてもらってもいいかしら?」

[お部屋2] 八重垣えりか : 「今読んでるのはこれだな」
タフガイが気障なセリフを吐きながら大活躍する西部劇物を差し出した

[お部屋2] 明智小衣 : 「……ありがと」
乱暴に取り上げるようにはせず、ゆっくりと手を運んでしっかりと受け取って
そのまま本を汚さず、跡も残らないように、わたしらしくもなく丁重に扱う。

[お部屋2] 明智小衣 : 書類の山に慣れてるわたしは、本なんていくらでも読めるけれど
感情移入はしたことはない、その世界に入れ込んだことも。

[お部屋2] 明智小衣 : …………

[お部屋2] 明智小衣 : 「これが、アンタの見てる世界なのね……」
そうぼそりと呟いた。

[お部屋2] 明智小衣 : そう呟いた後も、なぜか無性にわたしはその本を、瞬きもせずに読み進める。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「そんなに面白いか?ああ…一応保安官ものだからな」
「現代でこんな真似すれば一発で退職ものだが」

[お部屋2] 明智小衣 : 「……あ」
わたしは八重垣の声に引き戻される
「そうね、あははは……でも、アンタがこういうの好きなの意外だったわ」

[お部屋2] 明智小衣 : 「本当、何もかも強引なやり方で、警察のわたしからして本当とんでもないわ、この保安官は……」
「こうやって強引に詰め寄って……こうやって強引に顔を覗き込んで……ドキドキしたわ正直」

[お部屋2] 明智小衣 : 気づけば私は。

[お部屋2] 明智小衣 : なぜか八重垣にそう感想を言いながら、強引に詰め寄って、強引に顔を覗き込んでいた。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「お、おいおい……それの中にはセクシーシーンはなかったはずだけどな……」
冗談でごまかしながら後ろへ下がろうとするも背もたれの存在がそれ以上の後退を許さない

[お部屋2] 明智小衣 : 「……!! 冗談よ、どうやらわたし……空想に入れ込みすぎたようね、それぐらいアンタの見てた世界にのめりこんじゃってたわ」
「ごめんね、えり、か……八重垣」

[お部屋2] 明智小衣 : 何。わたし本当……のぼせた? 温泉も入ってないのに? 

[お部屋2] 八重垣えりか : 「気安…まあいいか。私も小衣って呼んだしな」
「セクハラで降格の結果敬称はなし、だ」
顔を赤くして顔を背けながら拗ね気味にそうつぶやく

[お部屋2] 明智小衣 : 「あ、あぁあ~~~? セクハラ? 今のセクハラ?」
この一瞬で、またえりか……いや八重垣に、ペースを持っていかれて
ちょっと言い返そうにも、何も言い返せてない。

[お部屋2] 明智小衣 : て、ていうか、なに顔、赤くしてんのよ……! とつっこもうとしたが。つっこんだら何かが決壊しそうで、わたしはぐっとこらえた。

[お部屋2] 明智小衣 : 「…………とりあえず、温泉、いかない?」

[お部屋2] 明智小衣 : わたしはそう気を取り直しつつ、切り出した。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「……まあ、悪徳警官がどうしても私の裸を見たいっていうなら仕方ないな?」
小衣が大人しくなったその様子を見て強気にきつめな冗談を飛ばす

[お部屋2] 明智小衣 : 「は、はぁ!? 何よ! 湯舟に浸かるだけで、そこになんもやましい事はないでしょうがぁ~!」
なぜか、その強気できつめな、おそらく冗談にたじろぎまくってしまった。

[お部屋2] 明智小衣 : そ、そういえば……押すならともかく、脱がすのもわたしがやる事になるのかしら……えりか……んん、八重垣の……。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「な、なに取り乱してるんだよ!本気に見えるだろうが!」
その反応を見て冗談を飛ばした自分がさらにたじろいで語気を強めた

[お部屋2] 明智小衣 : 「ふっ、ふっ……!」
どうにか繕おうとするが、言葉が出ずに半端に息を吐きだすしかできない。
「じゃ、じゃあ本気のつもりで、いってあげようかしらぁ!?」

[お部屋2] 明智小衣 : そう、わたしはつい、少し強気にそう言い返していた。無意識に。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「おまっ……おま……」
二の句が継げなくなって顔を真っ赤にただ口をパクパクと動かす

[お部屋2] 明智小衣 : 「……! …………」
これは全て、何かの間違いだ。今にも沸騰しそうで、自分でもわけのわからない心が、神経がそう導き出すと。

[お部屋2] 明智小衣 : がしっ、と車椅子を再び押し始める。

[お部屋2] 明智小衣 : 「い、いくわよ! 温泉」
何かの間違いなら湯船に浸かれば、全部吹っ飛ぶでしょ、多分。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「……うん」
赤くなった顔を隠すように俯いて、消え入りそうな声でそれだけ言った

[お部屋2] 明智小衣 : わたしは、自分でもわかってるけれどどうにもならないぐらいに「ちどり足」のようになって、えりかを押して部屋を出ていた。
何かの間違い。何かの間違い。わたしは冬だというのに、たったお茶を少しごちそうになったぐらいなのに。

[お部屋2] 明智小衣 : 額に汗を滲ませながら。わたしは温泉へ、えりかを押しながら向かう。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「そ、そんなに急がなくても風呂は逃げないぞ…」
両手を頬に当てて冷ましつつ、力強く車椅子を押す小衣を諭す

[お部屋2] 明智小衣 : 「う、うるさぁ~い!」
そうやって勢いのまま、気づけば……。

[お部屋2] 明智小衣 :  

[お部屋2] 明智小衣 :  

[お部屋2] 明智小衣 : 脱衣所にいた。

[お部屋2] 明智小衣 : 「…………ねぇ、あ、あんた……自分で脱げたりはしないの?」
脱衣所に来たところで、そうわたしはまるで何かに心するかのように、そうえりかに訊いていた。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「上は問題ないが……下がな」
そう言って動かない足を撫でる

[お部屋2] 明智小衣 : 「じゃっ、じゃあほら、ちょっと待ってなさい、ぱっぱっとやるから」

[お部屋2] 明智小衣 : そう言うと、気づけばわたしは脱がしにかかっていた。下の方を。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「おいおい、………」
それは……と言いかけたところで観念し、車椅子から両手を使って腰を浮かす

[お部屋2] 明智小衣 : 今頃、いい感じに日が落ちてきたころだろう。
今から入る湯舟から見た外はどれほど絶景だろうか。なんて絶景こそ目的と言い訳にしながら。
わたしは、ゆっくり、ゆっくり、脱がしてあげていく。

[お部屋2] 明智小衣 : 「ふうっ」

[お部屋2] 明智小衣 : 「どう! 上手かった!?」

[お部屋2] 明智小衣 : なぜか妙に自分でもわからないぐらいに自信満々に言ってた。もちろん、えりかから目をそらしつつ。

[お部屋2] 八重垣えりか : 「……ああ。ほかの誰かにやったことがあるのか」
”それ”の間は恥ずかしさから両掌で顔を隠して……それでも気になって指の隙間から覗いていた

[お部屋2] 明智小衣 : 「……無いわよ、ばーか」
そう最後の最後と言わんばかりに悪態をついて、そのまま車椅子を押す。
「気が利かない旅館だけど、湯船の近くまで押していいらしいから、ほら行くわよっ……」

[お部屋2] 八重垣えりか : 「わっわかった!」
ここまで来ては覚悟を決めようと力強く返事しようとして少しどもる

[お部屋2] 明智小衣 : わたしはそうやって、ガラスと湯気越しにどんな湯船かを確認するフリをして。
なんとか取り繕いながら、湯船へと……。

[お部屋2] 明智小衣 :  

[お部屋2] 明智小衣 :  

[お部屋2] アルティメットセンパイ :  

[お部屋2] アルティメットセンパイ :  

[お部屋2] アルティメットセンパイ : そのまま自分たちの泊まってる部屋に駆け込んで。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 枕に顔を埋める。

[お部屋2] イザナ  : 「……」
追いついてきて、部屋の外に立っている

[お部屋2] イザナ  : 少しの思案の後、戸を叩いて声をかけた

[お部屋2] イザナ  : 「……恥ずかしい思いをさせたな、すまない」
「ジュースよりも、場の雰囲気に酔わされたようだ」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : その問いかけに、否定とも肯定とも答えず。

[お部屋2] イザナ  : 「……入るぞ」
ドアを開け、部屋に足を踏み入れる

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 散らかった部屋の真ん中に布団を敷いて、うつぶせになっている。

[お部屋2] イザナ  : 「……先程は、すまなかった」
「少し、焦りすぎていた」
散らばった物を踏みつけないように気を使いながら、部屋の真ん中に歩いて行く

[お部屋2] イザナ  : 「君の事で頭がいっぱいに……いや」
「多くを占めたのは焦りか……」
額を抑えて

[お部屋2] イザナ  : 「兎に角、お前の事情を深く考えていなかった」
「デリカシーがなかった、認めるよ」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「…馬鹿…」

[お部屋2] イザナ  : 「……その通りだ」
布団の側までたどり着くと、膝を折る

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「あたしだって…あたしだって…」

[お部屋2] イザナ  : 「……ああ」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「あたしだって…いつ言おうか考えてたのぉ…」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「でも…もし伝わらなかったらと思うと怖くて…」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「いっつもあたし、こういうとき上手くいかないからぁ…」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「また間違えたらやだなって思ってたのぉ…」

[お部屋2] イザナ  : 「……そうか、センパイの方も色々考えていてくれたんだな」

[お部屋2] イザナ  : 「すまない、改めて自分の身勝手さを思い知ったよ……歳上なのに、手間をかける」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「今さ…すっごく…すっごく…」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「しんどい…けど…」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「でも…でも…」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「嬉しくて、嬉しくて、」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「どうしていいかわかんなくなっちゃって」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : すん、と鼻を鳴らす。

[お部屋2] イザナ  : 「そ、そうか…手間をかけたのは心苦しいが……嬉しい、と言われるのは……ああ、いや」

[お部屋2] イザナ  : 「……少し、困らせてしまったな」
「久々に……本当に久しぶりに、体の芯が燃えるような、不思議な感覚があってな」

[お部屋2] イザナ  : 「それに従って動いてみれば……この通り、お前に色々とぶつけてしまった」

[お部屋2] イザナ  : 「……受け止めてくれて、ありがとう」
「返事は、無くてもいい」
「……今は、落ち着くまで一人にしようか?」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : ごろん、と転がって。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 仰向けになる。

[お部屋2] イザナ  : 「……顔が見れて嬉しいよ」
少し、おくれて微笑み返す

[お部屋2] イザナ  : 「……何か、お詫びにできる事はあるか?」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「あたしは不器用だから」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「返事とか上手く出来ないかもしれないけどさ」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「それでも、それでも」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「いっぱい愛されて」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「とっても嬉しかった」

[お部屋2] イザナ  : 「……そうか、なら」
「伝えて正解だった、と思い直そう」

[お部屋2] イザナ  : 「ありがとう、これ以上を望むのが恐ろしいほど、素敵な返答だ」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「だから、お詫びがあるっていうんならさあ」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「あなたがあたしに与えられるって言うなら」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 両手を広げて。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「あたしに、生きてるって実感をちょうだい」

[お部屋2] イザナ  : 「………ああ、喜んで」
膝で地を擦り布団の上に上がり込み、手足の間に収めるように、体勢を整えると

[お部屋2] イザナ  : 沈み込むように、体を近づけ強く抱きしめた

[お部屋2] アルティメットセンパイ : その感触に浸りながら。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 耳元に唇を付けて。告げた。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「あんたの優しいところも」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「それでいて獣みたいなところも」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「不器用なところも」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「…それでいて、結局優しいところも」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「全部、全部」

[お部屋2] アルティメットセンパイ :  

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「すきだよ」

[お部屋2] アルティメットセンパイ :  

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 返事を聞く前に、舌を入れた。

[お部屋2] イザナ  : ぬるりと口内に入り込む相手の舌を、自分の舌で受け止め、絡ませて迎え入れる

[お部屋2] イザナ  : 捕らえる様に、足を絡ませて、強く抱きしめて、天井知らずに鼓動が相手に伝わる様にと密着する

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 1分でも、1秒でも、逃すまいと。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : この時間を永遠のものにしたいから。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 互いの鼓動を思う存分楽しんだ後、言葉を紡ぐために息継ぎをする。

[お部屋2] イザナ  : 去りゆく相手を思いつつ、送り出すように絡ませた後……しばし息継ぎをして、真っ直ぐ相手を見つめる

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「ねぇ」

[お部屋2] アルティメットセンパイ :  

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 「シて」

[お部屋2] アルティメットセンパイ :  

[お部屋2] イザナ  : 鼓膜に届いた言葉は、たった二言にも満たない小さな言葉なのに
脳はあっという間に一色に染め上げられて、瞳には他の何も映らなくなる

[お部屋2] イザナ  : 背に回していた腕を、少し惜しみながら解き
貸していた衣服に手をかける

[お部屋2] アルティメットセンパイ : なすがままに。肉食獣に襲われる獲物のように。

[お部屋2] イザナ  : その様子を見て、脊髄から脳にかけて電撃の様に興奮が奔り抜けて、自分の手の中に相手を収めた様な感覚に酔いしれて

[お部屋2] イザナ  : そのまま邪魔な衣を取り去って、自分の身に纏う衣服も、接触の邪魔と脱ぎ捨てて行く

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 嗚呼、直接の感触に酔いしれる

[お部屋2] イザナ  : 肉体を隔てる物は、布一枚すら無くなって
視界に広がる愛しき姿が焼き付いて離れない
そんな状況に浮かされるまま、頬に手を添え、口付けを降らせた

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 降りしきるその雨によって、あたしは、どんどん艶やかになって、

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 生きてる、と思えるようになる。

[お部屋2] イザナ  : ……数多の口づけを交わして
なおと求め、満たす為に手を這わせる

[お部屋2] イザナ  : 体をなぞる様に動かし、くすぐるように指を動かして、相手の身体を味わっていく

[お部屋2] アルティメットセンパイ : その感触を味わうたびに頭の中でお花が咲いていく。

[お部屋2] イザナ  : なぞる様にして行き着いた乳房をつつむようにして、柔らかく触れる
綿を扱うように、相手の体を苛んでいく

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 意地悪な動きに翻弄されて、身体が跳ねる。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : そして思うのだ。
今、彼女は獣なのだと。

[お部屋2] イザナ  : 反応を確かめて、大きく歪む頬
喜悦に染まる瞳、隅々まで熱を増す総身を抑えて、また腕を動かして行く

[お部屋2] アルティメットセンパイ : なすすべをもたないあたしは、快感の中でもがき続ける。

[お部屋2] イザナ  : もがく様さえ愛おしく、つい、ついと
手を空けた部位に舌を這わせ、頂へ吸い付いた

[お部屋2] イザナ  : 手中に収めた柔らかな丘への愛撫は止めず
新たに口舌を動員して、相手へ愛を伝えて行く

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 瞬間あたしの頭の中のお花ははじけ飛んで。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 花吹雪が舞い踊る。

[お部屋2] イザナ  : 相手が悦んでいる
反応だけを頼りに決め付けると、空いてしまった手を下へと遣わせる

[お部屋2] イザナ  : 滑るような感触の腹部を撫で探るように、確かめるように、子宮の上辺りを優しく押す

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 愛が、そのまま伝わってきて、あたしの残り僅かの理性をかき消していく。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : だんだんだんだん、獣に近づき、快楽を貪り果てる。

[お部屋2] イザナ  : 反応が帰る度に、相手を塗り替えたような
穢したような、背徳感と支配欲が入り乱れる心の望むまま、相手を犯す

[お部屋2] イザナ  : 己を戒める理性のの最後の一つが砕けて散ると、一気に相手を壊す為に、恥部へと手を伸ばす

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 瞬間あたしは悟る。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : ああこの人は、

[お部屋2] アルティメットセンパイ : あたしの希望のない生き方も、不安定な将来も、消せない過去も、

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 全部全部

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 壊してくれるんだ

[お部屋2] イザナ  : 秘裂を手探りで探り当てると、周囲をほぐし、よく濡れているかを確かめて……
待ちかねていた、とばかりに女壺へと指を入り込ませた

[お部屋2] イザナ  : 暖かな内部へと滑り込ませた指は、壁にそうような動きと共に水音を立てて相手を苛む
1本、2本慣れる度に増やし、相手を追い込む為に最後の準備を進めて行く

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 無計画で無秩序なストロークが、最後の瞬間を彩るファンファーレとなって。

[お部屋2] イザナ  : 奥深くまで理解した相手の反応から最後を見極めて、追い込むように乱雑に内部を掻き回す最中に……トドメの為に痴豆をつねり上げた

[お部屋2] アルティメットセンパイ : あっ。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : もう、言葉へと変換されない快感と痛みがあたしを襲って。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 完全にあたしという存在が壊れていく中、

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 最後に残ったのは、嬉しさだった。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : イザナ。

[お部屋2] アルティメットセンパイ : ありがとう。

[お部屋2] イザナ  : 「……おやすみ、センパイ」
「これまでで……一番、幸せな夜だったよ」

[お部屋2] アルティメットセンパイ : 微睡の中でその言葉が、空っぽの胸に響いた。

[お部屋2] アルティメットセンパイ :  

[お部屋2] アルティメットセンパイ :  

[お部屋2] アルティメットセンパイ :